抗議したい犬

今日、犬くんは定位置の、笑点の座布団状に毛布が積み重ねてある暖かい冬用ベッドに座らず、出しっぱなしの夏用ヒンヤリベッドに頑なに座っていた。

なにか変だと思ってよく見てみると、ミルフィーユ状毛布の上の２枚の部分に、シットリとオシッコがかけてあった！

足を上げてシッコをするので上部にかかる。

彼は飼い主に怒られることを想定して、今、顔は背けているが、黒目だけをめいいっぱい横目にしてこちらを見ている。

あまりに横目にしすぎて、普段は見えない白目が見えている。

悪いことだという認識はあるようだ。

なぜ自分の寝床である笑点座布団状ベッドにオシッコをかけて自ら座れなくしてしまったのか。

笑点状ベッドは気に入っていて、彼の定位置だし、今までオシッコをかけたことなどなかったのに。

オシッコ毛布に平気で寝るタイプでもなく、暑がりでもない。むしろ寒がり。

だから、飼い主がオシッコ毛布を取り除いた途端に、すぐさま夏用ヒンヤリベッドから冬用ベッドに戻ってきて寝ていた。

それならなぜ？なぜ大切な毛布にオシッコをかけるのだ。

こういうときは飼い主に何か訴えたいことがあるときだ。

自らの大切なものを犠牲にしてまでオシッコするときは、強い抗議の気持ちを表していることが多い。

たぶん、今日は動物病院に行って肛門腺をしぼってもらったから、それについて強く訴えたいのだろう。

そのくせバレたときは怒られると思って、白目が見えるほど黒目を横に寄せてこっちを見ているのだから、覚悟の上の抗議オシッコだった…のかどうかはわからない。

あと、去年あれほど力を入れて取り組んでいたハーネス（胴輪）だが、彼はあまりにハーネスが嫌すぎてストレスで下痢嘔吐までしだしたので、結局またカラーに戻した。

下痢嘔吐で病院に行ったとき、心当たりはと聞かれ、上記のハーネスのことを正直に伝えると、「なんて酷い飼い主だ」と先生に蔑みの目で見られたような気がした。